猫は高齢になると食欲が減り、食事の量が減りやすいです。
老猫になっても食欲旺盛でよく食べるのはいいこと…と思いきや、そこには病気が隠れているかもしれません。
老猫が異常なほどに食欲がある、食べても痩せるなどは、よくある症状のひとつ。
問題があるかどうかなど、まとめて説明していきますね。
この記事はこんな人におすすめです!
- 老猫が食欲旺盛すぎて困っている
- 食べ物の催促を減らしたい
- 病気の可能性があるのか知りたい
- 老猫が食べても痩せる理由が知りたい

食べ過ぎは良くないにゃ。なんでも限度があるにゃ

なにか問題があるときは食欲に現れやすいですよ
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食欲旺盛でも大丈夫!問題ないケース
老猫が食欲旺盛であればダメというわけではありません。
こういったケースは問題ないことが多いですよ。
- もともと食欲旺盛
- 性格や習慣に変化がない
- これといった症状がなく元気
- 食べたら食べただけ体重が増える
一般的には11歳を超えると高齢ですが、老化の進み具合はそれぞれ。
胃腸がしっかりしている老猫もいれば、運動量が多くてカロリーが必要な老猫もいますよ。
問題があるかどうか見極めるポイントは、今までと比べて変化があるかどうか。
もともと食欲があってフードを欲しがる、様子が今までどおり、気になる症状がないなどであれば、
ただ単に食欲旺盛な可能性が高いです。
食べ過ぎたら太るのもごく当たり前のこと。
また、冬は一時的に食欲が増えることもあります。
寒い時期は体温をキープするためにエネルギーが必要になるので、よく食べるようになりますよ。
単純によく食べる老猫であれば、そんなに心配する必要はありません。
ただし、食べ過ぎると太って病気になることもあるので注意!
肥満は病気のもとなので、食事を管理して体重を増やさないようにしてくださいね。
食欲旺盛なのは病気かも!問題があるケース
老猫が食欲旺盛になったとき、いくつか疑わしい病気があります。
とくに、こういった特徴があるときは注意しましょう。
- 急によく食べるようになった
- 水をよく飲むようになった
- 食べ物への執着がすごい
- 食べても痩せる
- 気性が荒くなり活発になった
- よく鳴くようになった
老猫は運動量や代謝が減るため、若い頃よりも食べる量が減りやすいです。
もともとよく食べる猫もいますが、老猫になってから急に食欲旺盛になるのは問題が隠れている可能性あり。
老猫が食べても痩せる、急に水をよく飲むようになるときも要注意。
また、老猫になると、個体差があるものの、性格が穏やかになって甘えん坊になりやすいです。
逆に、気性が荒くなったり、よく鳴くようになるなどの症状があるときは注意深く観察しましょう。
老猫が食べ過ぎるときの代表的な病気3選
老猫なのに食欲旺盛、食べても痩せるなどの症状があるときの、よくある病気を3つ紹介します。
それぞれの特徴などを書いていくので、愛猫はどうなのかチェックし、早めに動物病院で治療を受けてくださいね。
甲状腺機能亢進症
ホルモンを過剰に分泌してしまう病気です。
犬よりも猫のほうが発症しやすく、10歳を超えてから発症することが多いとされます。
よくある特徴はこんな感じ。
- たくさん食べてたくさん飲む
- 食べても痩せる
- 活発になる
- 性格が変わる
- 毛並みが悪くなる
- 下痢や軟便になる
- 心臓や脈が速い
食べても痩せるというのは、甲状腺機能亢進症の典型的な症状です。
体重や筋力が減り、全体的に細くなりがち。
水もよく飲むため、おしっこの量が多くなりやすいです。
ホルモンが多く分泌されることで活発になるため、元気そうに見えることが多いですよ。
攻撃的になったり甘えん坊になったり怒りっぽくなったりと、性格が変わることもあります。
毛並みが悪くなって毛割れが目立つ、嘔吐や下痢・便秘などの消化器系トラブルが起こることも。
また、甲状腺機能亢進症になると心筋症を発症することがあり、呼吸が早くなったり胸水などが溜まるなどの症状がでることもあります。
糖尿病
肥満や運動不足、ストレスなどが原因で、血糖値が高くなる病気です。
発症するとインスリン注射を打つなどの治療が必要。
よくある特徴はこんな感じです。
- 水をよく飲む
- 食欲旺盛になる
- 食べても痩せる
- だんだんと元気がなくなる
- 下痢や嘔吐をする
- 歩くときにふらつく
- かかとを付けて歩く
よくある初期症状は、水をよく飲む、食欲が増える、食べているのに痩せる、など。
おしっこの量も多くなり、トイレに行く回数が増えやすいです。
進行すると、元気がなくなって食欲が低下しやすいです。
寝ている時間が増え、下痢や嘔吐をすることもあります。
神経に問題がでてくることで足腰が弱り、かかとを付けて歩く姿が見られることも。
糖尿病は合併症を引き起こしやすい病気のため、なるべく早く見つけてあげましょう。
認知症
老化や脳の病気、ストレスなどが原因の病気です。
よくある特徴はこんな感じ。
- 食欲が異常にある
- 食欲がなくなる
- うろうろと徘徊する
- トイレの失敗が増える
- 夜鳴きする
- 今までと違う行動が多くなる
- 呼びかけに反応しない
老猫の認知症の症状はさまざまです。
食欲が増えることもあれば、逆に減ることも。
認知機能が衰えているので、食事したことを忘れ、すぐにフードを催促することもあります。
意味もなくウロウロしたり、夜鳴きしたり、ぼーっとすることが多くなりやすいのも特徴。
好きだったおもちゃに反応しない、呼びかけても無反応など、今までと違う反応が目立ちやすいです。
基本的には完治はできないものの、和らげたり進行を遅らせることはできますよ。
老猫の食べ過ぎや催促を防ぐ方法3選
老猫が食欲旺盛になるときは、病気のときとそうじゃないときがありますが、どちらにしても食べ過ぎはよくありません。
食欲が異常で困ったときは、こういった方法で予防しましょう。
食事回数を増やす
食事の間隔が長いとお腹が空きやすいので、回数を増やすのがおすすめです。
1日3~4回に分けて、少しずつ与えましょう。
フードの量を増やすと食べ過ぎになるので、1日に与える量は変えないようにしてくださいね。
おやつを与えるときは、数粒ずつあげたり、小さくちぎって与えるようにします。
一気に与えるとガツガツ食べてすぐに終わります。
与える回数を増やしたほうが満足感を与えやすいので、少しづつ食べさせましょう。
なるべく満腹感を与える
満腹感を与えれば、食欲旺盛な老猫でも満足しやすいです。
たとえば、食物繊維が入っているフード、スープの活用など。
食物繊維はお腹の中でふくれるので腹持ちが良くなりやすいです。
今あるフードをお湯や猫用スープでふやかして、かさまししてから与えるのもおすすめですよ。
また、最初に猫用スープを与え、ある程度お腹を満たしてからフードを食べさせる方法もあります。
水分はお腹を満たしやすいので、先に食べさせてからフードをあげてみてください。
軍手にスープを染み込ませる
ずっと何かを食べたがる猫には、軍手にスープを染み込ませて与えるのもおすすめです。
用意するのは、キレイな軍手と猫用スープ。
軍手にスープを少し染み込ませて、あとは猫に与えるだけです。
味や匂いが付いているので、食欲旺盛な老猫も夢中でカミカミしやすいです。
少量なので健康的ですし、匂いが長持ちするので催促が減るかも。
ただし、軍手を噛みちぎらないように注意が必要。
暴れるほどに食べたがる老猫であれば、軍手を噛みちぎることがあります。
飲み込まないように、様子を見ながら与えましょう。
老猫が食欲旺盛なときに使える便利グッズ
食べるときに時間がかかりやすいフードボウル
お皿に凹凸があることで、食べるのに時間がかかりやすいフードボウル。
いつもより時間がかかりやすいので満腹感を与えやすいですよ。
状きの商品は電子レンジOKなので、温めてふやかすときも便利。
犬猫兼用ですがサイズが小さめなので猫でも使いやすいですよ。
遊びながら使えるフードボール
転がすとフードでてくるおもちゃボール。
しつこく欲しがるときにフードやオヤツを入れて渡してあげればOK。
上記の商品は、出口を閉めたり穴の大きさを調整できて便利です。
犬猫兼用で、犬が噛んでも壊れない程度に頑丈なので長持ちしやすいですよ。
細かい調整がしやすい自動給餌機
時間をセットすれば自動でフードがでてくる自動給餌機。
上記商品は、1日最大4回までセットでき、約5g単位でフード量を調整できて便利。
音声録音機能もあり、「ご飯だよー」など、飼い主さんの声を録音して流すこともできます。
愛猫が病気かどうか見極めて対応しよう
老猫が食欲旺盛になっているときは、飼い主さんのサポートが必要です。
食べ過ぎないように工夫したり、便利グッズを使って予防してあげてくださいね。
食べても痩せる、様子がおかしいなど、症状があるときは動物病院に連れて行きましょう。

たくさん食べるだけの時とそうじゃないときがあるにゃ

不安なら念のために動物病院で診察を受けてくださいね